第三者に無意識に期待してしまうメカニズム
はじめに
女性の見た目がいい感じの店員さんや、街をただ歩いている自分と同い年くらいの男性。
そういった人とのコミュニケーションを無意識のうちに求めてしまっている自分がいることに気がついた。
論理的に考えると
第三者だから、すれ違ったり、お客さんとしての対応をただ行えばいい。
それによって、資本主義社会が成り立っている。
しかし、そればかりではないのが欲深い人間だ。
無意識の欲求
マズローさんが唱えた欲求5段階説。
人間は、生理的な食事や睡眠の欲求が満たされているにもかかわらず、さらにその上の所属と安全の欲求などを満たそうとする。
それだけ、大きな頭脳を持って生まれてしまった。
食物連鎖の頂点に君臨しているというメリットがある一方で、他者との繋がりを求めてしまうという欲求がある。
※人は「社会的接触欲求(Social Affiliation Need)」を本能的に持ち、見知らぬ人にもつながりを期待しやすい。
無意識のうちに備わっている。
欲求を細分化して意識することで自意識から解き放たれる
例えば、店員さんから自分がどう思われているか過剰に気になるという問題点があったとしよう。
自意識過剰な状態だ。
その時に、今自分はどんな欲求を抱えているのかを見つめてみる。
所属と愛情の欲求かもしれないし、承認欲求かもしれない。
※自意識が強まる時、脳の内側前頭前野(mPFC)が活性化していることが多い。
そして、自己実現の欲求をこれから満たすことに意識を向ければ、自ずと自意識は消えていくはずだ。
※「今の感情にラベルを貼る(感情ラベリング)」ことは、自意識や不安を和らげる効果があるとされる。
当初の目的が大事
本を買うという目的。
欲しい本があって、その本を店員さんを介して買うことができた。
それなら、それでOKとした方がいい。
後で頭の中でぐるぐると、自分の声のトーンや大きさはどうだったか?
とか、ありがとうございますというタイミングが掴めなかったな・・。
とか、色々と反芻するよりも、書いたい本が買えた。
これで、寝る前の楽しみが増えた。
と考えた方が生産的だ。
聞くことは難しい
少々、この記事のタイトルからは脱線するが、人の話をただ聞くのは難しい。
YouTubeなどを聞き流すのは、完全に一方通行だからさほど難しくない。
インタラクティブ(双方向)のやり取りで相手の話を聞くのが難しい。
相槌を打ったり、リアクションするのが難しい。
タイミングが掴めない。
一つのことを考えたり、対応しているうちに、どんどん先に行ってしまう。
今に集中し続けることが難しいのかもしれない。
今に集中し続ける
でも、今に集中し続けることでしか、人生を充実させることはできない。
今自分が考えていること、今の自分の行動に集中する。
過去を変えることはできないから、今の自分の思考を見つめてあげよう。
一秒に集中していこう。
※これはマインドフルネスの実践と呼ばれ、ストレス軽減や自律神経の安定に効果があるとされる。
そうすれば、積み重なって、永遠の今を生き続けることができる。
過去の後悔と将来の不安から解き放たれる。
初対面の人はそもそも緊張するもの
人は何十時間か一緒にいると親密になれるらしい。
最高の体調という本に書いてあった。
そして、初対面の人には誰しも警戒心を抱くもの。
※これは「ストレンジャー・アングザイエティ(初対面不安)」と呼ばれ、扁桃体の働きによる自然な反応。
店員さんは、多くのお客さんと接しているから、お客さんとしての初対面の人に慣れている。
自分もホテルの受付をしていた時に、お客さんとしての初対面の人に話しかけるのは慣れていた。
出勤したての頃は慣れないというのが正直なところだったが、何時間かすると慣れてくる。
お客さんの立場で考えると、一日のうちで店員さんと接する機会は限られている。
だから緊張するのは当たり前だ。
緊張してしまう自分を観察して、今に集中し続けるのがいいだろう。
ありがとうと言えなくても、ありがとうと言ってもどちらでも構わない。
商品をお金を払って、しっかりと購入することができれば、それでOK。
その商品を欲しいと思った目的を思い出して、店員さんとのやりとりは通過点という意識を育もう。
店員さんは今頃、次のモーメント(瞬間)に意識を向けているだろう。
自分の声のトーンや大きさになんて、意識を向けていない可能性が高い。
自分自身も今が積み重なっていく中で、自意識が溶けていく。
だから、過去にとらわれずに今に集中し続けることをお勧めする。
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