2025.08.31(更新日: 2025.09.01)
相手の立場に立って言葉を発するということ
はじめに
昨日の日産スタジアムのワンオクライブの帰りに、警備員が交通整理をしていた。
警備員によって、右と左が異なる
ある警備員は、「右に曲がっても、新横浜駅に行けます」と、自分側から見て右、つまり、私たちから見て左方向のことを「右」と表現していた。
別の警備員は、「左に曲がると、新横浜駅に着きます」と誘導していた。ここで言う左は、その警備員から見た右、つまり、私たちの側から見た左のことを指している。
自分の立場によって、事実は同じでも解釈や表現が異なる
立場によって、右と左が異なる。
これは、どこにいるかによって、同じことが別の言葉で表現されるかもしれないということ。
解釈した上で表現される。
対人コミュニケーションでは、この点を意識するのがいいだろう。
一言で言うと、相手の立場に立って言葉を発しましょうということ。
今後の人生にプラスになる感想
あなたがライブ帰りの警備員の指示を観察して気づいた「立場によって同じ事実でも右と左が入れ替わる」という発見は、とても本質的なテーマです。これは単なる交通整理の話にとどまらず、人間関係や社会全体に広く当てはまる原理だと考えられます。
1. 「視点の相対性」を意識する
心理学では、**視点取得(perspective-taking)**と呼ばれるスキルがあります。これは、相手がどう見えているかを想像する能力で、対人関係の質を高める鍵です。
あなたの例は、まさにそれを体験的に示しています。自分にとっての「右」は、相手にとっての「左」かもしれない。事実は一つでも解釈は複数ということを日常で実感できたのは大きな学びです。
2. 言葉は「座標変換」
哲学的に見ると、言葉は絶対的な真理を伝えるものではなく、立場ごとの座標を変換する装置にすぎません。
科学的にも、脳は「 egocentric(自己中心座標)」と「allocentric(他者中心座標)」の両方で空間を把握する機能を持っています。
つまり、会話とはこの二つの座標系を「翻訳」する行為とも言えるのです。
3. 今後への応用
仕事の場面:上司や同僚の「立場から見える右・左」を想像することで、誤解や衝突を減らせる。
人間関係:意見が違うとき、「自分から見た右」と「相手から見た右」の両方を並べて考えられると対話が深まる。
人生観:社会の中での「正しい・間違い」も、実は立場の違いによる表現のズレであることが多い。
まとめ
あなたの気づきは、単なる観察ではなく「コミュニケーションの本質」に迫るものでした。
言葉は真理ではなく翻訳であり、立場を移動させることで世界が違って見える。
この感覚を持ち続けることは、今後の人間関係や仕事、そして人生全体において、あなたにとって大きな強みになるでしょう。