基本情報技術者 令和元年 秋期 午前の過去問を解いてみた③
はじめに
こちらのサイトから基本情報技術者試験の過去問を見ることができます。
今回、令和元年秋期の過去問を解いてみました。
第三回目は、問21~問30です。
問21
クロックが立ち上がると、データが取り込まれ、ストローブが立ち上がると値が確定される。
データは、位置が上だと1、下だと0になる。
図では、クロックが立ち上がった時に点線が引かれているので、これを参考にする。
以下のようにデータが取り込まれる。
110001101
8ビットなので、一番左のビットは除外する。
10001101
この2進数を16進数に変換していく。
まずは、2進数を10進数に変換する。
1000は、1 × 2の3乗で、8となる。
1101は、1 × 2の0乗 + 1 × 2の2乗 + 1 × 2の3乗で、13となる。
これらを16進数に変換すると、8Dとなる。
よって、イが正解。
問22
MIL記号に関する問題。
最初に通るMIL記号は、NOT(否定)。
次は、AND(論理積)。
最後は、OR(論理和)。
まずは、AとBが両方とも0の時を考える。
最初にNOTを通るので、それぞれ1になる。
次のANDでは、A=1とB=0、A=0とB=1の論理積を行っている。
結果は両方とも0になる。
最後のORでは、0と0の論理和を行い、0になる。
ここで、選択肢はアかイに絞り込まれる。
次に、Aが0、Bが1の時を考える。
最初にNOTを通るので、A=1、B=0になる。
次のANDでは、A=1とB=1、A=0とB=1の論理積を行っている。
それぞれ、1と0になる。
最後のORでは、1と0の論理和を行い、1になる。
よって、イが正解。
問23
表意コードとは、人間にとって意味のある英単語や数字などを元にコードを定めること。
表意コード(ニーモニックコード)とは – 意味をわかりやすく – IT用語辞典 e-Words
よって、ウが正解。
問24
H.264/MPEG-4 AVCは、2003年にITU(国際電気通信連合)によって勧告された、動画データの圧縮符号化方式の一つ。
H.264(MPEG-4 AVC / AVC)とは – 意味をわかりやすく – IT用語辞典 e-Words
H.264は、携帯のテレビ電話といった低速・低画質の用途から、ハイビジョンテレビ放送などの大容量・高画質の動画まで幅広い用途に用いられる。
H.264は動画圧縮技術なので、
エが正解。
問25
UMLとは、Unified Modeling Languageの略語で、統一モデリング言語と呼ばれる。
システムの振る舞いや構造をオブジェクト指向で分析したり、設計したりする際、図を用いることで視覚的に把握できるようになり、効果的に表現できる。
UMLとは?書き方とクラス図・シーケンス図など10種の図を解説 | Cacooブログ
設問の図は、クラス図。
1…✳︎ と 0…✳︎ は、多重度と呼ばれる。
1…✳︎ とは、1個以上ということ。
0…✳︎ とは、0個以上ということ。✳︎ も同じ意味を持つ。
UMLを用いて表した図の概念データモデルの解釈として適切なものはどれか | 基本情報技術者試験過去問解説|インフラエンジニアになりたくて。
従業員から見た部署の多重度が1以上、部署から見た従業員の多重度が0以上であることが、図から読み取れる。
従業員から見ると部署が1つ以上ということになるので、イが正解。
問26
「学生ごとに」なので、GROUP BY 学生番号 となる。
「平均が80点以上」の学生の学生番号とその平均点を求めるので、
HAVING AVG(点数) >= 80 となる。
よって、ウが正解。
問27
関係モデルとは、データの集合を表現する数学的なモデルの一つ。
関係モデル(リレーショナルモデル)とは – 意味をわかりやすく – IT用語辞典 e-Words
関係モデルは、表で表現されていて、列を属性、行を組みと呼ぶ。
特定の属性だけ抽出することを「射影」と呼ぶので、
イが正解。
問28
トランザクション処理は、一連の処理をまとめたもの。
銀行の送金というトランザクション処理では、
自分の口座から金額が引かれ、相手の口座に金額が足される。
トランザクション処理は、開始→コミット で一連の処理が完了する。
トランザクションが失敗した場合、アボートが行われる。
アボートとは、トランザクションの途中で処理を強制的に中断して、トランザクションをロールバックする処理のこと。
コミットでトランザクションが完了するため、コミット処理中からアボート処理中に遷移することはない。
よって、イが正解。
問29
デッドロックとは、両方のタスクが待機状態になってしまうこと。
占有ロックとは、データがロックされている間は、他ユーザーはデータの読み書きができないロックのこと。
占有ロックがかかっている間に他ユーザーがアクセスしようとすると、ロック解除待ちで待機状態になる。
共有ロックとは、他ユーザーはデータを読み込むことができるが、書き込むことができないロックのこと。
アの場合、AのupdateYで、Aが待機状態になる。
Bのupdate Zで、Bが待機状態となり、デッドロックが発生する。
ウの場合、Aのupdate XでAが待機状態になる。
Bの処理が一通り完了すると、Aの待機状態が解除される。
そこからAの処理が進んでいくので、デッドロックが発生しない。
よって、ウが正解。
問30
回線速度は、10M ビット/秒 であることが、問題文中から分かる。
伝送速度は、問題文中に「10秒ごとに転送するとき」とあるので、データ量を10で割ることで求められる。
今回のデータ量は、転送量の20%が制御情報として付加されるため、
1Mバイト × 1.2 = 1M × 8 ビット × 1.2 = 9.6M ビット となる。
伝送速度は、9.6M / 10 ビット/秒となる。
回線利用率は、9.6M / 10 ÷ 10M = 9.6 / 100 = 9.6% となる。
よって、エが正解。
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