請負契約について
はじめに
先日、このようなTweetをしました。
フリーランスにとって、契約は何かと重要になってくる場面が多いです(トラブルが発生した時など)
— 柴田浩貴 – WEB制作フリーランスを辞めて就活する – (@2021_shibata) October 13, 2022
先ほど、請負契約についてGoogle検索していたら、このようなサイトを発見しました
これで契約についての教養を高めて、適切な判断ができるようになりたいhttps://t.co/uAK137mana#フリーランス pic.twitter.com/E9FkAlsH5e
私は普段、WEB制作のフリーランスとして、企業から案件を受けて、納品して報酬をもらっています。
お世話になっている企業さんと最初に面談した後に、契約書をもらったのですが、当時は契約の重要性を認識していませんでした。
約2年間、フリーランスとして活動していく中で、トラブルがあったときに、担当者の方から「こういう契約になっている」と伝えられることが多かったです。
今後は、契約についての教養を高めて、適切な判断ができるようになりたいです。
まずは本記事で、「請負契約について調べて勉強になったこと」について書いていきます。
仕事を完成させなければお金はもらえない
依頼を受けた人が仕事を完成させて、依頼をした人が、完成した仕事に対して報酬を支払うということが、請負契約で定められています。
請負契約とは
私のような「請負人」が、WEB制作会社の担当者のような「注文者」に対して、依頼された仕事を完成させることを約束して、
「注文者」が完成した仕事に対して報酬を支払うことを約束する。
このようなことを定めた契約が、請負契約です。
時給思考は通用しない
当初思っていたよりも多くの時間がかかってしまっても、アルバイトのような感覚で、「〇〇時間かかったので、これだけお金ください」のようなことは言えません。
これを時給思考と呼ぶことにします。
なので、最初の契約がとても大事になってきます。
依頼された時に、「これは、本当に自分の知識と経験で完了させることができて、手元にしっかりと利益が残るのか?」ということを慎重に考えて、仕事を引き受けるかどうか判断するべきです。
仕事が不十分だった場合の発注者の権利
完了した仕事が不十分だった場合に、注文者は以下の権利を持つことができます。
- 追完請求権
- 代金減額請求権
- 解除権
- 損害賠償請求権
それぞれ解説していきます。
追完請求権(修正してくださいと言える)
例えば、WEB上のコンテンツが崩れていたら、担当者は「追完請求権」を使って、修正してくださいと言うことができます。
代金減額請求権(不備があったら減額できる)
スキル不足などの理由によって、お願いした機能が実現できなかった場合、「代金減額請求権」を使って、報酬を減らすことができます。
私は、スキル不足で先方の望む機能が実現できず、WEB制作会社の担当者と相談して、当初の金額よりも減額したことがありました。
解除権(何かあったら契約解除できる)
突然連絡が取れなくなってしまった場合などに、「解除権」を使って、当初の契約を解除することができます。
以前、多くの案件を他方から引き受けてしまっており、修正になかなか応じることができなかったことがあり、その時に「解除権」を使われてしまいました。
損害賠償請求権(損害があったら請求できる)
納品したWEBサイトのお問い合わせフォームから送信してもメールが届かず、特定の期間に、会社の売り上げが下がってしまった・・。
このような場合に、注文者は「損害賠償請求権」を使うことができます。
私は、このようなことを引き起こしてしまったことがあり、WEB制作会社の担当者から「損害賠償請求権」を使われてしまったことがありました。
途中で作業が終了した時は、完了した部分を請求できるかもしれない
私のような「請負人」が、何らかの事情で仕事を完成させられなかった時や、仕事が完成する前に請負契約が解除された場合、
受けた利益の割合に応じて、注文者は請負人に報酬を支払う義務が生じます(割合的報酬の支払い義務)。
途中で作業が終了するのはどんな時?
スキル不足などで最初の要件が実現できなかった時や、音信不通などで請負契約が解除された場合に、途中で作業が終了するという現象が発生しますね。
支払い義務が生じる条件はこんな時
すでに完了している仕事によって、注文者が利益を受ける場合、注文者はその分を支払わなければなりません。
注文者が利益を受けるとは、どういうこと?
例えばWEBサイトのコンテンツを作って欲しいという依頼の場合、
完成したコンテンツが注文者にとっての利益と考えてもいいでしょう(注文者はそのコンテンツを求めていたので)。
「そのコンテンツによって、どれほどの見込み客が獲得できたか?」といったことは、気にしなくて大丈夫です(最初の契約内容に盛り込まれていた場合を除く)。
おわりに
本記事では、請負契約について調べて勉強になったことを、まとめて書いていきました。
最後に、「そもそも契約とは何なのか?」ということを、自分なりに考えてみて、出てきた結論について、書いていこうと思います。
契約の本質
契約は、仕事を依頼する人と仕事を受ける人が、お互いに気持ちよく仕事をするために、最初に合意しておくものです。
一般的に定められている契約は、寄せられた様々な事例から問題点などを吸収して、ルールとして明文化したものと言えるでしょう。
当事者(仕事を依頼する人・受ける人)には、当てはまらない部分や、理解できない部分もあるかと思います。
また、契約書の内容を細かく意識して仕事を進めている人が、どれほどいるでしょうか?
私が考える契約の本質は、「事前にルールを決めて明文化しておくことで、トラブルをできる限り防いで、お互いに気持ちよく仕事を進めていく」という部分です。
本記事で参考にした記事
AI契約審査プラットフォーム「LegalForce」が運営している契約書の情報メディアの【民法改正(2020年4月施行)に対応】 請負契約のレビューポイントを解説!という記事を参考にしました。
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