否定しない習慣

はじめに

普段人と関わっていて、否定したくなる瞬間は訪れる。

否定されていると感じることもある。

自分を否定してしまう時もある。

そんなことを何となく思っていたので、書店に行ったらこの本が目に入った。

否定しない方が上手くいく

いつも目にする街の人の見た目や言動に対して、否定しない方が気分良く過ごせる。

自分が今考えていることも否定しない方が気分が良くなる。

ブレインストーミングでは、相手の発言に対して否定しないというのがルールのようだ。

否定しない方がアイディアが出やすくなる。

休みの日に楽しそうに会話している人たちは、相手のことを否定せず承認している。

否定ではなく承認したほうが会話が円滑に進む。

これまでの自分の人生も否定せず肯定的に捉えた方が未来が明るいだろう。

とはいえ何でも頷けばいいという訳ではない

他の人の意見を否定したくなる瞬間は何度も訪れる。

そんなときは、冷蔵庫に入れるという方法がこの本で紹介されていた。

冷蔵庫に入れるとは、自分が納得できない相手の意見を一度保留して他の意見はないかを探ることだ。

すべてを鵜呑みにすると、ただ相手の意見に従ってるだけのYESマンになってしまう。

自分と相手の意見が違うのは当たり前だからこそ、納得できない意見は一度冷蔵庫に入れておくことをおすすめする。

お互いの目的を確認して、夕食を作るときの食材のように、必要な時に冷蔵庫から取り出せばいい。

また、否定することでよりよくなるという考え方もある。

哲学用語でアウフーベンと呼ばれる。

Mrs. GREEN APPLEの曲にもある。

なんでも肯定すればいい訳ではない。

対人コミュニケーションでは、相手に否定のニュアンスを与えないようにすることが大事ということをこの本では伝えている。

否定しない習慣は否定を否定している?

考えても無駄なことかもしれないが、否定しないということは、否定という行為を否定しているのではないかと思った。

これは哲学的なテーマかもしれない。

否定しないことを善とするなら、否定を否定することになり、否定しないことが善という考え方に矛盾が生じる。

そんなことを言っていたら本のタイトルが決められないので、この議論は不毛かと思う。

言葉は抽象的なので、受け取り方で意味が違ってくる。

この本では、対人コミュニケーションにおいて否定しない習慣を話しているから、そもそもこの疑問がずれているのかもしれない。

でもこう言った疑問を持つこと自体も否定しない方が面白い。

いろんな方面からの否定意見を想定してそれに対する反論を考えることで、執筆作業が進む。

あとは、この本では相手の意見を否定することについても触れられている。

否定すると言っても「それは違う」とはっきりと伝えるのではなく「そういう考えもあるんですね〜」と相手に対して好奇心を持つことを筆者はおすすめしている。

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