睡眠について、筑波大学の柳沢教授のお話が非常に参考になった
はじめに
睡眠は大事だ。
友達と朝までカラオケオールをした日の次の日はとても調子が悪かった。
2年くらい前に愛知県一宮市で一人暮らしをしていたときに、隣になぜか奇声を上げる人が引っ越してきた時(https://ki-hi-ro.com/2022-review-and-2023-goals/)、夜あまり深く睡眠を取ることができずに、次の日は調子が悪かった。
ぐっすりと眠れた日の次の日は比較的調子がいい。
もちろん調子の良さには睡眠以外の要因も影響してくるが、睡眠は重要なファクターだ。
そんな睡眠について有益な情報がYouTubeに上がっていたので紹介する。
成田さんのYouTubeチャンネルで筑波大の柳沢さんが話していた動画
睡眠はオフラインのメンテナンス
寝ている間も脳は完全にストップしているわけではなく動いている。
外界から知覚が切り離されるだけで、メンテナンスを行っている。
メンテナンスをしないと、日中の雑多な刺激に対処できないのではないか。
考えることやストレスに対処すること、体を動かすことも難しくなってしまうだろう。
難しいというよりも反応が鈍くなってしまうというのが正しい表現かもしれない。
脳は脳波を出す
柳沢さんは、「脳波(脳由来の微小な電位の変化)を計測して、脳波の変化をみて、レム睡眠ノンレム睡眠を定義できる」とおっしゃっている。
脳波を見てストレス度などを計測してフキハラ(不機嫌ハラスメント)を解明したということが書かれていた本を思い出した。
睡眠で脳波が変わるのかもしれない。
睡眠時間が少ないと脳波が乱れるのではないだろうか。
脳がないクラゲも眠る
脳がないクラゲも眠るということが睡眠学のコンセンサスになっているみたいだ。
以下の記事によると、クラゲは脳のような中枢神経がないが、最新の研究でサカサクラゲは脳がなくても眠ることが分かったみたいだ。
https://www.daitoushingu.com/staff_post/210623-2/#:~:text=%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B%EF%BC%9F%EF%BC%9F-,%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82,%E7%8A%B6%E6%85%8B%E3%81%A7%E3%81%82%E3%82%8B%E3%81%8B%E3%81%A9%E3%81%86%E3%81%8B%EF%BC%9Fそれくらい生物にとって睡眠は重要ということだ。
睡眠は全く動かなくなるリスキーな行動なのになぜ必要?
睡眠中は全く動かなくなり、敵から最も簡単に襲われてしまうというリスクがあるのになぜ生物は睡眠を欠かさずに行うのか?
そこが不思議と柳沢さんは語る。
最先端の研究でも、生物がなぜ意識を失うというリスクを冒してまで睡眠を行うのかという理由が分かっていない。
もちろん睡眠中に記憶を整理したりしていることは分かっているが、なぜ意識を失ってまでそれをしなければならないのかについてはまだ分かっていない。
睡眠は重要だからというのがシンプルな答えかと思う。
寝ている間に問題が解決していることもある
一生懸命起きている間に考えていても見つからなかった答えが、寝ている間も脳が動き続けているおかげで、起きた後に出てくるといったことは、よく言われていることらしい。
論文も出ていてその手の研究はよくなされているようだ。
音楽の難しいパッセージを練習していて上手くいかなかったのが、寝て起きたら上手く行ったということもあるらしい。
このような技能記憶にも睡眠はいいという話だ。
神経科学の中でも最も未開な領域の一つ
なぜ脳が睡眠中に記憶の整理をおこなっているのか。
どのように具体的に行なっているのかについてはいまだによく分かってないようだ。
意識の研究も主観的な部分が含まれるから難しいみたいだ。
重要でありながら奥が深いのが睡眠だ。
睡眠の量
量は基本的に確保しないといけない。
一般的な大人は7時間前後は必要。
ショートスリーパーという人は、実際には睡眠が不足していることが多く、もっと寝るとテンションがより上がったり、体の調子が良くなったりするみたいだ。
必要な睡眠量を見極める方法①
休みの日も平日も同じ時間に寝て起きるという条件で、4日くらいいつもより30分長く寝てみる。
そして、今までと比べて体の調子がどうかなどを自問自答してみる。
ほとんどの人が30分長く寝るとよくなると思うはず。
体調が良くなったらさらに30分伸ばし、適正量を探る。
必要な睡眠量を見極める方法②
4日間、目覚ましなしでいくらでも寝れる日を作るというやり方もある。
大半の人は寝不足なので、初日は、10~12時間眠れる人も出てくる。
2日目以降はそこまで眠れなくなる。
3日目、4日目と続けていき4日目の睡眠時間がその人にとっての適正な睡眠時間となる。
多くの人にとってこの時間は驚くほど長い。
睡眠は貯金ができない
寝溜めができないということだ。
睡眠負債は溜まっていくが、睡眠貯金は出来ない。
その人にとって必要な睡眠量に達したら起きてしまう。
睡眠負債を一時的に抱えてそれを返すことはできる。
睡眠負債と睡眠貯金のアンバランスについての理由は、まだ研究者たちの間で説明することが出来ていない。
毎晩自分にとって必要な睡眠時間を確保することが大事。
睡眠負債があるとあらゆることが上手くいかなくなる
睡眠負債が発生した時から脳のパフォーマンスが低下することが知られている。
1日4時間の睡眠を4日くらい続けると、完全に徹夜したのと同じくらいに脳のパフォーマンスが低下する。
ちょっと睡眠時間が足りないという状態が長い時間続くと、脳のパフォーマンスがかなり下がる。
睡眠不足は慣れてしまうので、客観的なパフォーマンス低下に比べて、主観的なパフォーマンス低下はかなり認識しずらい。
睡眠不足が慢性化している人は、パフォーマンスの低下を自覚できずに、本来の力を発揮できない。
睡眠負債を抱えていると、人間として嫌な人になってしまうらしい。
利他的な行為が出来なくなるという論文があるみたいだ。
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