挨拶について
はじめに
皆さんは職場に着いたら挨拶をするだろうか?
私は挨拶するようにしているが、無視されることが多い。
ずっと昔から、いろんな共同体で挨拶するようにと教育されてきた。
今の職場は、挨拶レスだ。
挨拶の必要性については議論の余地があるだろう。
この記事では挨拶について多面的に見ていきたい。
私が職場に着いたら挨拶する理由
常識だからというのは何も考えずに言うことのできる理由だ。
それだと記事を書く意味がない。
他の理由は、相手に敵意がないことを示すためである。
また、緊張を解くためでもある。
相手の緊張を解くというよりも自分の緊張を解くためだ。
挨拶をしない方がいい時
自分の上司に当たる人がそうなのだが、朝は疲れていて、顔を伏せて眠っている。
そんな人に「おはようございます!」と挨拶するのは迷惑だろう。
寝かせてあげよう。
まだ、始業時間が来ていないのだから。
空気を読んで挨拶するべきかどうか判断しよう。
挨拶のスコープ
スコープとは範囲のこと。
自分の周りの人たちで挨拶するべき対象は、どの程度だろうか?
極端な例から考えると、街ですれ違うすべての人に挨拶をするというのは、ないだろう。
ゴミを自転車に積んで、すれ違うすべての人に挨拶をしながら進んでいるおじさんを見かけたことがあるが、そのような例外を除けば、街で会う不特定多数の人々に挨拶することはないだろう。
では、家族はどうだろうか?
自分の場合は、実家で過ごしていた時は、「おはよう」と挨拶していた。
父親に対しては挨拶していない時もあった。
タイミングが掴めないし、そもそもする必要があるのかという疑問があったからだ。
挨拶の目的は「敵意がないことを示すこと」だとすると、身近な人に挨拶をする必要はないのではないだろうか?
だが、「朝イチで何か会話のきっかけを得られる」というのは挨拶の大きなメリットだ。
話を挨拶のスコープに戻そう。
同じマンションの人はどうだろうか?
警戒心を解くために挨拶するのはいいだろうが、最近は挨拶しない人の方が大半かと思う。
名古屋に住んでいた時は、エレベーターで乗ってきた人に挨拶されたこともあった。
すごい大きな声で挨拶されたので、気持ちが良かった。
その時は、「挨拶はあったほうが良いよな」と感じた。
ホテル時代の挨拶
ビジネスホテルの受付で働いていた時は、挨拶は必須だった。
研修で何回も大きな声で挨拶する練習を行なった。
同僚にも挨拶を必ず行なった。
必ず返してくれた。
職種によって、挨拶の重要度は変わってくるだろう。
派遣社員のころの挨拶
今も派遣社員だが、モバイル基地局のプロジェクトにアサインされていた時は、派遣先のリーダーは挨拶を返してくれなかったこともあった。
基本的に朝は、機嫌悪そうにしていた。
こちらからは必ず挨拶していた。
同僚は挨拶を返してくれていた記憶がある。
挨拶は人によって重要度が違うのかもしれない。
挨拶をしないからといって、業績に影響があるわけではない。
ただ、業務を円滑に行うために、挨拶で心を開いておくのは大事なのではないだろうか?
塾講師時代の挨拶
大学生の時に個別指導塾のアルバイトをしていたときのことを思い返してみる。
この時は、必ず挨拶していた。
社員の人からも挨拶を徹底されていて、職場に入った時に大きめの声で挨拶をした。
ほとんどの人は返してくれた。
入ってきた生徒にも挨拶をした。
この時は挨拶するのが当たり前だった。
コミュニケーションが挨拶だけ
挨拶をするのはいいが、朝の「おはようございます」と帰りの「お疲れ様です」の2回しかコミュニケーションを取らない相手もいる。
機会があれば、雑談してみた方がいいのかもしれない。
雑談をした方がチームの生産性が上がるという研究結果もあるみたいだ。
雑談についての記事は別で書いていきたい。
普段やりとりが発生しない人は、挨拶だけのコミュニケーションでも構わないだろう。
むしろ挨拶すらも不要かもしれない。
トイレに行ったときなどに偶然会ったとき
一緒に近くで働いているメンバーと、トイレなどに行った時にすれ違った場合どうするか?
何も言わずに素通りするというのも一つの手。
その日、一回でも挨拶していればOKということにできる。
「お疲れ様です」と軽く言葉をかけるのも一つの手。
なんでもありだ。
win-winは意識した方がいいだろう。
相手が「お疲れ様です」と言ってきたら、ちゃんと返してあげよう。
何も言わなかったら、こちらも何も言わないでおこう。
心の中で相手の存在を承認していれば大丈夫だ。
相手が自分の存在を承認しているかどうか、それは相手の課題で、影響力の範囲外なので、思い悩んでも無駄である。
自分の課題
相手に届くような挨拶をしているかというのは、自分の課題。
蚊の鳴くような小さな声で挨拶しても、気づかれないかもしれない。
自分の警戒心を解くためという目的であれば、そういう挨拶の仕方もありだ。
相手からどう思われるかを気にせずに、イヤホンをして出勤するという方法もある。
そのような行動をとるかどうかを決めるのは、自分の課題。
それを見て相手がどう思うかは、相手の課題。
挨拶をするかどうか悩む理由
「挨拶をしなくても捕まるわけではない」というのが悩む理由だ。
ルールが明確にあるのであれば、みんな必ず挨拶するはず。
だが、これまでの環境で「必ず挨拶しなさい」と言われてきた人もいれば、別に挨拶はしなくてもいいという環境で育った人もいるだろう。
山崎まさよしが言っていたように、育ってきた環境が違うのだ。
挨拶を相手が返してくれるかどうか、それはやってみなければ分からない
決定論ではなく確率論で考えよう。
決定論と確率論 ― 「万馬券」を買える人、買えない人|ちくま文庫|細谷 功,ヨシタケシンスケ|webちくま(1/2)
一定の確率で挨拶を返してくれるだろうし、返してくれないだろう。
しかし、挨拶をしなければ、返してくれることはない。
挑戦の対義語は失敗ではなく、何もしなかったことだ。
挨拶で得られるメリットは、以下のようなもの。
- 相手との信頼関係を築くことが出来る
- 会話のきっかけになる
- 敵意がないことを示すことが出来る
- 自分の緊張を解くことが出来る
「これらのメリットを自分が受けられる」という点においても挨拶は重要だ。
やらない理由がない。
挨拶をしなくてもいい人
仕事のやり取りを行わない人には挨拶する必要はないだろう。
同じチーム内の人は挨拶した方がいいと思う。
近くで顔を合わせているから。
しかし、別のチームの人たちは、直接関わることがないから挨拶不要かと思う。
同じマンションの人は微妙なラインだが、自分の警戒心を解くという目的で、小声で挨拶するのがいいだろう。
挨拶を返すかどうか、それは相手の課題
こちらが挨拶をしても相手が挨拶するとは限らない。
相手が挨拶しなかったとしても、それは自分がコントロールできることではない。
課題の分離を行おう。
「課題の分離」こそがあなたを変え、あなたを自由にする!【書籍オンライン編集部セレクション】 | 嫌われる勇気──自己啓発の源流「アドラー」の教え | ダイヤモンド・オンライン
相手が挨拶によるメリットを感じていなければ、挨拶を返してくれないはずだ。
また、こちらの挨拶の仕方が悪く、挨拶を返してくれないということも十分考えられる。
自責でいこう
自責思考というのはよく言われることだ。
自責思考とは?他責思考との違いやストレス・うつとの関連を解説! | 給与計算ソフト マネーフォワード クラウド
「相手が挨拶をしなかったのは自分のせい」と考えることで、自分の挨拶の仕方を見直すきっかけになる。
「相手に届くような挨拶が出来ているかどうか」を見直すきっかけになるだろう。
自責というのは、自分が悪いというわけではなく、自分に責任があって、状況をコントロールできるのは自分であると前向きに考えることだ。
自責で考えられないと、状況を他人に委ねてしまうことになる。
だから、自分の周りで起こることに対して、自責で考えることで、影響力の範囲を広げていこう。
それが自由であるということだ。
もちろん影響力の範囲は限られているが、自責で考えることで、影響の輪を広げることが出来る。
「影響の輪」と「関心の輪」とは?人生を好転させる主体的な生き方のポイント|7つの習慣|HRドクター|株式会社JAIC
挨拶レスについてのAbema TV
この動画の結論は、挨拶は不要という世論が出始めているが、会社員として挨拶は当たり前に行なっていた方がいいということだ。
会社以外の挨拶についても触れられているので、ぜひチェックしてみてほしい。
「挨拶を強要されて嫌な思いになった」という方の話も必見だ。
挨拶必要な立場のネット記事
ビジネスにおける挨拶の重要性 〜5秒の挨拶でビジネスライフを円滑に〜 | 中日本コミュニケーション株式会社|東京、名古屋、大阪の人材派遣サービス
いかがでしたでしょうか。挨拶は社会人として、人として基本のマナー。
特に会社は仕事をするための場所なので、「どうすれば仕事がスムーズにいくか」を考えれば挨拶しない手はないでしょう。
挨拶なくしては人間関係は始まりません。話しかけるか迷っても、まずは笑顔で挨拶して一歩目を踏み出しましょう。
笑顔で相手の目を見て、相手に届く声のボリュームで挨拶を行う。
これが社会人の常識のようだ。
この常識に合わせることができなくて苦労している人もいるだろう。
しかし、「ビジネスの基本はコミュニケーション」と考えると、理にかなっている考え方である。
お互いに無理のない範囲で、挨拶を取り入れていこう。
挨拶不要な立場のネット記事
「あいさつレス」職場が増加中? あいさつしない人たちの言い分 | マネーポストWEB – Part 2
「メーカー時代、職場では朝一番に比較的大きな声で部署全体にあいさつ。その後も上司や同僚が出社したら、自分から都度あいさつをしていくのは当たり前で、帰りも同様に『お先に失礼します』は必須。あいさつは、工場でも円滑な関係づくりや話かけるきっかけとして重宝されていました」(Aさん)
だが、IT企業に転職するとその習慣は一変した。
「前職のメーカー営業との落差に驚きました。あいさつがほとんど存在しないんです。自分からあいさつしても、よくても会釈、無視されることもしばしば。『お先に失礼します』の一言もなく、いつの間にか姿が消えていたり……。少しさみしい感じもします」(Aさん)
Aさんの会社が特殊というわけではなく、「わりとよくあるケースではないか」と話すのは、別のIT企業に勤める20代男性会社員・Bさんだ。
「うちの会社も、あいさつの習慣は薄い気がします。僕はそもそも上下関係に縛られているようなあいさつは苦手です。後輩が先にしなきゃいけないとか、声は大きくとか、暗黙の決まりみたいなものがどうもダメで、義務みたいにされると気持ちが萎えます。」
「とくにエンジニアの人は、イヤフォンをつけて作業に没頭していることも多く、なおさらです。私も集中している時は、あいさつをきちんと返せずに無視してしまったようになったこともある。だから、あいさつをしない人も、決して悪意をもってしないわけではないと思うんですよね」
「あいさつができない人は社会人失格」とはよく言われてきた言葉だが、あえて“余計な”あいさつをしないという働き方も増えつつあるようだ。
余計な挨拶はしないでおこう。
相手の状況を見て挨拶するかどうかを判断して、「挨拶を返すどうかを決めるのは相手の課題」と割り切って、「やってみなければ分からない」という確率論で挨拶をする。
それでいい。
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